映画『クワイエット・プレイス』【ネタバレ感想】緊張感はあるけど惜しいホラー映画。
新型コロナウイルスが猛威を振るってますね。皆さん、そして皆さんのご家族は大丈夫でしょうか。
不要不急の外出自粛、劇場は休館、新作は続々と延期…と、映画ファンにも厳しい状況ですが、そんな時はお家で観ようじゃありませんか、映画を。
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以前から観ようとは思っていたけど、何となく後回しになっていた『クワイエット・プレイス』。続編が公開されることを知って(2020年5月8日公開予定だったけど、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期)急いで観た次第。
では、いってみましょう。
作品情報
公開日:2018年9月28日
監督:ジョン・クラシンスキー
製作:マイケル・ベイ
アンドリュー・フォーム
ブラッドリー・フラー
製作総指揮:ジョン・クラシンスキー
脚本:ブライアン・ウッズ
スコット・ベック
ジョン・クラシンスキー
音楽:マルコ・ベルトラミ
制作国:アメリカ
上映時間:90分
配給:東和ピクチャーズ
キャスト
エミリー・ブラント:エヴリン
ジョン・クラシンスキー:リー
ミリセント・シモンズ:リーガン
ノア・ジュプ:マーカス
ケイド・ウッドワード
あらすじ
音に反応して人間を襲う「何か」によって人類が滅亡の危機に瀕した世界で、「決して音を立ててはいけない」というルールを守り、生き延びている家族がいた。彼らは会話に手話を使い、歩くときは裸足で、道には砂を敷き詰め、静寂とともに暮らしていた。しかし、そんな一家を想像を絶する恐怖が襲う。
(出典元:映画.com)
映画『クワイエット・プレイス』ネタバレ感想
没入感たっぷりだけど、惜しいホラー作品
音を立てたらクリーチャーに狩られて死ぬ、という実にシンプルなホラー作品。没入感たっぷりだったのに、惜しい!実に惜しい!といった作品でした。
まず、抜群に良かったのは溢れんばかりの緊張感。とにかく音を立てられないんだから。音を立てたら即死なんだから。
普通に会話できないし、物音を立てられないし、喜怒哀楽すべて声に出せない…と、日常生活において無理ゲー。そこにクリーチャー(かなり気持ちの悪いヴィジュアル)がやってくる恐ろしさたるや…。
でね、そのクリーチャー。聴力に特化したクリーチャーだという面白い特徴がありまして。目がないので聴力だけで人間の存在を把握するの。つまりクリーチャーが目の前に来ても黙っていれば大丈夫なんだけど、それがまた緊張感を煽ってたまらないの。観てるこっちも思わず息を潜めてしまうほどの緊張感が抜群。
見過ごせない残念な点
そんな抜群の緊張感の中、父親リーと娘リーガンの確執→誤解が解ける→家族愛や家族の絆が再確認される展開に感動したり、音波を使ってクリーチャーを撃退するくだりがユニークで面白かったり、全体的には悪くはなかったんだけど…見過ごせない点がいくつかありましてね。
主人公エヴリン一家(5人家族)が壊滅的な街に出て薬を調達→自宅に帰る途中で末っ子くん(5歳くらいかな?)が音を立ててしまってクリーチャーに狩られてしまうという序盤の衝撃的なシーン。悲しいけど掴みとしてはOKなシーン。
このシーンに一言申したい。家族揃って歩いて帰宅するんだけど、末っ子くんが1番後ろを歩いてるの。音を立てたらクリーチャーに狩られるという緊張感のある世界なのに、5歳くらいの子どもを最後尾で1人で歩かせるかね…子を持つ親としてはありえない。親だったら手を繋いだり、自分の目が届くところで歩かせる。親のポンコツ具合がとっても残念で…。
でね、さらに残念な点がありまして…。
末っ子くんが亡くなった後に、なんと主人公エヴリンが妊娠するのよ。末っ子くんが亡くなって寂しかったのかな…とはいえ、この状況で妊娠するかね。音を立てたら即死の状況で、愛し合うかね。
赤ちゃんなんて絶対に泣くわけだし、それによって間違いなく家族全員が危険に晒されるわけだし、リスクしかないわけで。考えが浅はかというかリスク管理がなってないのよね…エヴリンとリーは。(めちゃくちゃ前向きに考えると、人類のために1人でも多くの子孫を残そうという思いからの子作り、という可能性はあるけど…。)
エヴリンの妊娠&出産は緊迫感を煽る演出だとは思うんだけど、個人的には無理があるようにに思えたし、リアリティを感じられなくてね。とっても残念。
最後にクリーチャー1体を倒すんだけど、その倒し方がね、惜しいのよ。
クリーチャーは音に反応してやってくるので、クリーチャーの嫌がる音波を使って撃退する展開はかなりユニークで良かったんだけど、それだけでは倒せなかったの、残念ながら。 じゃあ、どうやってとどめを刺したかというと…ライフルで撃って倒したの。
もうね、びっくり。街を壊滅させ、世界中を恐怖に陥れたクリーチャーがライフル一発で倒されるの。やられ方があまりにも呆気なくてびっくりで。個人的には音波で倒した方が本作らしくてインパクトがあって良かったような気がししたけど…惜しい。
そして、続編へ
ライフルの音に反応した他のクリーチャーがエヴリンたちの家に集まりつつあるという絶望的なシーンで終わったんだけど、続編があるってことは何とか生き延びたってことなのかな。
今作は、クリーチャーに襲われて死ぬかもしれないという緊張感のある世界なのに、エヴリンが妊娠&出産するという緊張感のない行動が余りにも残念過ぎてイマイチ感情移入出来なかったので、続編はなんて言うんでしょう…もう少しリアリティのある行動、というか、大人としての行動をしてもらって(ここ大事)、ガッツリと感情移入出来るような展開を期待したいところです。
おしまい。
映画『クワイエット・プレイス』をもっと詳しく知りたい方へ
お前の感想じゃよくわからん!と、不満をお待ちの方に朗報。
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