映画『デス・ウィッシュ』【ネタバレ感想】ブルース・ウィリス主演のちょっと残念なアクション映画。
ブルース・ウィリスを生かしきれてないちょっと残念なアクション映画。こんなことなら別の俳優を使ってくれたらよかったのに…ブルース・ウィリスの無駄使い。でも出来は悪くなかったですよ(どっちやねん)。
65点。
(本作は1974年に映画化されたチャールズ・ブロンソン主演『狼よさらば』のリメイク版ということですが、僕は全く内容を知らずに鑑賞しました。)
では、いってみましょう。
作品情報
公開日:2018年10月19日
監督:イーライ・ロス
原作:ブライアン・ガーフィールド
脚本:ジョー・カーナハン
制作国:アメリカ
上映時間:107分
配給:ショウゲート
キャスト
ブルース・ウィリス
ビンセント・ドノフリオ
エリザベス・シュー
ディーン・ノリス
キンバリー・エリス
カミラ・モローネ
ボー・ナップ
あらすじ
警察すら手に負えない無法地帯となったシカゴで救急患者を診る外科医ポール・カージー。ある日、ポールの家族が何者かに襲われ、妻は死に、娘はこん睡状態になってしまう。警察の捜査は一向に進まず、怒りが頂点に達し、復讐の鬼となったポールは自ら銃を取り、犯人抹殺のために街へと繰り出す。
(出典元:映画.com)
映画『デス・ウィッシュ』ネタバレ感想
ブルース・ウィリス主演ということで期待したけど…
僕の人生で観たアクション映画No.1は『ダイ・ハード』(1988)なんです。『ミッション・インポッシブル』でもなければ『ワイルド・スピード』でもない。ダントツで『ダイ・ハード』。
もっと言うと、僕の中でのNo.1アクションスターはブルース・ウィリスなんです。トム・クルーズでもなければヴィン・ディーゼルでもない。アーノルド・シュワルツェネッガーでもなければシルヴェスター・スタローンでもない。ダントツでブルース・ウィリス。
本作は『ブルース・ウィリスのアクション映画』ということで、僕の期待値は思いっきり高くて。たった1人で悪い奴らと戦う不死身感たっぷりの「らしい」ブルース・ウィリスを期待したわけで。
期待ムンムンで鑑賞しましたが…正直、はい、物足りなかったです(´Д` )
淡々とした復讐劇にがっかり
ブルース・ウィリスが愛する妻を殺して娘を昏睡状態にさせた悪党どもを抹殺する、という盛り上がるには申し分のない素晴らしい展開であるはずなのに、いまいち盛り上がりに欠けましてね…。
日常→抹殺→日常→抹殺…という淡々と犯人抹殺を遂行する展開のせいで「コイツら悪党どもを全員ぶっ殺してくれよオレのブルース!」っていう思いっきり感情移入して高ぶっていた僕の気持ち&怒りが薄れていくのよ。
悪党どもを淡々と1人ずつ抹殺していくというブルース・ウィリスの静かなる怒りを描くのなら、悪党どものアジトへ乗り込んで大暴れするいつものブルース・ウィリスもセットで描くべきじゃないの?最後までノリが変わらない展開ってどうなの?メリハリって大事じゃないの?って不満が募るわけですよ。
まぁ、今回のブルース・ウィリスは刑事ではなくて医者なので、要はその筋の素人なので、迫力の銃撃戦やら肉弾戦を描けないのはわかるけど、あまりにも淡々と静かに遂行されていく復讐劇にはガッカリ。
良く言えばリアリティがあるということなんだけど、ブルース・ウィリスの復讐劇にリアリティは必要ですかい?リアリティを求めるなら違う俳優使ってくれ。
悪党が小悪党過ぎる
でね、盛り上がりに欠けた原因はもうひとつ。悪党どもが街のちょっと悪い奴らみたいな小物なのよ。小悪党。
そりゃあ悪さするのはテロリストやマフィアのような悪党オブ悪党みたいな奴らばかりじゃないのはわかるけど、もう少し骨のある悪党じゃないと盛り上がらないっすよ(だって…盗んだものを質に入れるような小悪党だよw)。
なんだか最後のブルース邸でのクライマックスも、ブルース父娘がピンチに陥るわけでもなくあっさりとしてましてね。「え?これで決着?終わり?」って感じで拍子抜け。
う〜ん…個人的にはラスボス悪党には命乞いをさせて妻殺害を詫びさせてからズドンッと撃ち殺して欲しかったよ(酷い文章でゴメンナサイネ)。
警察は頼りないから自分の身は自分で守れ…ってこと
誰でも簡単に銃を手に入れられる銃社会へのアンチテーゼであったり、人を救うべき医者が人を殺めるというタブー的な要素であったり、悪い奴らを裏で始末するダークヒーローの存在の是非であったり、考えさせられることも多々あるんだけど、散漫であまり効果的ではない感じでした。(SNSが拡散されてブルース・ウィリスがダークヒーロー的な扱いになったくだりはいらないかと。)
物語に深みを出そうとしたのか、色々盛り込み過ぎた感は否めないし、全てが中途半端で結局何が言いたかったのか…。
物語の序盤で家に侵入され妻は殺され娘は昏睡状態に→警察は犯人逮捕に至ってない→自ら犯人を1人ずつ抹殺→ラストで再び家に侵入されたものの返り討ちに。
要は警察は頼りないから自分の身は自分の身で守りなさいよって事を言いたかったのかな(^^;;
本作のような落ち着いたリアリティのあるアクション映画なら、ブルース・ウィリスじゃなくても良かったような気がしますね(期待しすぎちゃったよ)。
出来は悪くなかったので、渋めのアクション映画を観たい方にはオススメです(やや強めのバイオレンス描写あり)。
おしまい。
映画『デス・ウィッシュ』をもっと詳しく知りたい方へ
お前の感想じゃよくわからん!と、不満をお待ちの方に朗報。
映画紹介サイト『MIHOシネマ』さんで、映画『デス・ウィッシュ』が詳しく紹介されているので、本作をもっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。