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映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』【ネタバレ感想】関水渚好演!幸福感たっぷりな結末に感動!

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いつもの、毎度の、安定のコンフィデンスマンJP節が炸裂。目新しさはないものの、楽しめる作品。関水渚さんの演技&存在感が抜群。(75点くらいにしようと思ったけど、結末がすっげぇ素敵だったので加点。)

 

85点。

 

では、いってみましょう。

 

 

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作品情報

公開日:2020年7月23日

監督:田中亮

脚本:古沢良太

主題歌:Official髭男dism「Laughter」

制作国:日本

上映時間:124分

配給:東宝

 

 

キャスト

長澤まさみ

東出昌大

小日向文世

小手伸也

白濱亜嵐

関水渚

古川雄大

柴田恭平

北大路欣也

竹内結子

三浦春馬

広末涼子

織田梨沙

ビビアン・スー

滝藤賢一

濱田岳

濱田マリ

デヴィ・スカルノ

石黒賢

前田敦子

生瀬勝久

江口洋介

GACKT

 

 

あらすじ

世界有数の大富豪フウ家の当主レイモンドが他界した。10兆円とも言われる遺産をめぐりブリジット、クリストファー、アンドリューの3姉弟が火花を散らすが、執事トニーが相続人として発表したのは、誰もその存在を知らない隠し子ミシェルだった。世界中からミシェルを名乗る詐欺師たちが“伝説の島”ランカウイ島に集結する中、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人もフウ家に入り込み、華麗かつ大胆にコンゲームを仕かけるが……。

(出典元:映画.com)

 

 

映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』ネタバレ感想

新鮮味はないけど最高の結末!

 

ほぼほぼ伏線はないけれど後出しジャンケン的な大どんでん返しがある、という点が『コンフィデンスマンJP』の最大の特徴ではあるものの、今回の大どんでん返しは奇想天外さに欠けたかなぁという印象。

 

僕ら観客が『コンフィデンスマンJP』を観る目が肥えたといいますか、コンフィデンスマンJP耐性がついたといいますか、役者さんの演技やら物語の展開や演出を額面通りに受け取らなくなっているんですよね(目の前で起きていることをすべて疑って観てしまう)。騙される回数といいますか驚く回数が減ってきてるのは仕方のないところかな、と。

 

しかーっし!コンフィデンスマンJP耐性がついたとはいえ、今回の結末にはやられました…。

 

ターゲットからお金を騙し取って愉快痛快ないつもの結末ではなくてですね、こんな事を言っては失礼なのは重々承知の助ですが…『コンフィデンスマンJP』なのに感動的な結末だったのですよ。こんな心温まる素敵な終わり方になるとは想定外(微妙に失礼な文章)。『コンフィデンスマンJP』史上、最高のエンディングを迎えたんじゃないでしょうか。

 

 

 

抜群だった関水渚さん=コックリ

 

本作のヒロイン…もとい、本作のプリンセスを演じた関水渚さん。素晴らしかった!そして、素晴らしかった!はっきり言って、彼女の作品と言っても過言ではないくらいの存在感でした。

 

僕は『町田くんの世界』(2019)で初めて関水渚さんを知り、演技を観たんです。とっても瑞々しくて可愛らしくて、ほんのりと色気もありましてね。こりゃあ今後も注目の女優さんだなぁなんて思っていたんです。(と言ってる割にはテレビドラマ『4分間のマリーゴールド』や映画『カイジ ファイナルゲーム』などの出演作は観てませんけど…。)

 

 

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そんな個人的にも注目していた関水渚さん演じるコックリちゃん。

 

はじめは自分というものを持っていなくて、言われたことしか出来ないんだけど、物語が進むにつれて人としての強さや自信を得て、成長していく姿は素敵で痛快でした。本作はコンゲームでもありながらコックリの成長譚でもあるんです。

 

ネット界隈では、関水渚さんが広瀬すずさんに似ているとザワついてましたが、確かに顔は似ているけど、広瀬すずさんにはコックリを魅力的に演じるのは難しいと思います。広瀬すずさんが演じたらちょっとあざとく映ってしまうような気がします。関水渚さんだからこそ演じられたコックリだと思います。

 

『町田くんの世界』での演技で注目していましたが、本作でも相変わらずの瑞々しさと可愛らしさを見せてくれた関水渚さん。これからも期待したいです。(『コンフィデンスマンJP』シリーズに再登場も十分あり得ると思います。)

 

 

 

渋いぜ!柴田恭平さん=トニー

 

フウ家の執事トニー役の柴田恭平さん。渋い。表情、声、出で立ち、全て渋い。ヴィジュアルも体型も昔のまま。歳をとらないんですかね、柴田恭平さんて。あぶ刑事の頃と印象が変わらないんだもの。

 

ただね、柴田恭平さんは素晴らしかったものの、キャラクターとしてのトニーはやや中途半端。長年フウ家に仕えてきた男として、厳しく冷酷なトニーを、もっと大げさに演出しても良かったんじゃないかと。いまいち振り切れてなかったので、何となく話のわかる優しいおじ様で終わってしまったような…。あの冷酷なトニーにもこんな優しさが…みたいなギャップが欲しかったな。

 

紳士的な雰囲気が漂う柴田恭平さんはトニー役にハマっていたので、惜しかったなぁと思いました。

 

 

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辛いぜ…三浦春馬さん=ジェシー

 

三浦春馬さんに触れないわけには、いかないですよね。

 

本作はコメディ作品とはいえ、ジェシーが登場した時はどうしても暗い気持ちになってしまいました。「もう、三浦春馬さんのジェシーは見られないんだ」って、悲しい気持ちにもなったし、やっぱり心のどこかで「なんで死んじゃったの?」って思ってしまいました。

 

三浦春馬さんのジェシーってホントにハマってたんです。爽やかでキザでカッコよくて、でもちょっとダサいところもあって…いけ好かないけど憎めない、みたいな絶妙なキャラクターでね。

 

 

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ダー子の元恋人っていう設定だから、深く掘り下げることができるおいしいキャラクターでもあるし、ダー子の敵にも味方にもなりうる面白い存在なんですよね。

 

伸び代十分なキャラクターだったし、三浦春馬さんの演じるジェシーはホントに魅力的で。三浦春馬さんの死はホントに残念。

 

いろんな思いや考えはあると思うけど、ジェシーというキャラクターは、他の役者さんに引き継いで欲しいと個人的には思っています。三浦春馬さんが亡くなったからってキャラクターまでいなくなるなんて寂しいじゃない。せめて作品の中だけでも三浦春馬さんが作り上げたジェシーは生きて欲しいと思います。

 

 

 

最後に。

 

本物も偽物もない。

信じればそれが真実。

 

確かに本物だろうが偽物だろうが、自分自身が信じればそれは真実となり得るし、みんなが幸せになるならいいじゃないかと。ダー子たちの言い訳といいますか、詭弁のように感じなくはないけど、本作のテーマになんだか納得させられてしまいました。

 

僕みたいなおっさんが「本物だろうが偽物だろうが関係ねぇ!信じればそれは真実なんだ!」なんて思って生きていたらイタいけど、まだ何者でもない、何者にでもなれる若者がそんな気合いで生きていたら、偽物が本物になり、そしていずれ真実になる可能性があると思う。自分を信じること、自分はこういう人間なんだと良い意味で思い込むことは、生きていく上で時には重要だと思いました。

 

 

 

笑えて泣けて、まさかの感動作になっております。オススメです。

 

おしまい。

 

 

 

映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』をもっと詳しく知りたい方へ

 

お前の感想じゃよくわからん!と、不満をお待ちの方に朗報。

 

映画紹介サイト『MIHOシネマ』さんで、映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』が詳しく紹介されているので、本作をもっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

 

mihocinema.com