映画『アナと雪の女王2(吹き替え)』【ネタバレ感想】残念だったエルサの魔法の秘密…。映像美と迫力は秀逸でした!
映画『アナと雪の女王2』を観てきました!
愛娘と一緒に観に行ってきたんだけど、鑑賞後に「楽しかった!」なんて言ってくれたりしてね。娘が喜んでくれたならそれでOK。僕の感想なんてどうでもいい(←おい)。
では、いってみましょう。
作品情報
公開日:2019年11月22日
監督:クリス・バック
ジェニファー・リー
原案:ハンス・クリスチャン・アンデルセン
脚本:ジェニファー・リー
製作総指揮:バイロン・ハワード
歌曲:クリステン・アンダーソン=ロペス
ロバート・ロペス
日本版エンドソング:中元みずき
制作国:アメリカ
上映時間:103分
配給:ディズニー
キャスト
イディナ・メンゼル:エルサ
クリステン・ベル:アナ
ジョシュ・ギャッド:オラフ
ジョナサン・グロフ:クリストフ
エバン・レイチェル・ウッド:イドゥナ
スターリング・K・ブラウン:マティアス少尉
キャスト(吹き替え)
松たか子:エルサ
神田沙也加:アナ
武内駿輔:オラフ
原慎一郎:クリストフ
吉田羊:イドゥナ
予告
あらすじ
雪と氷に覆われたアレンデール王国に陽光を取り戻し、深い絆で結ばれた姉エルサと妹アナ。氷や雪を操る魔法の力を持つ“ありのままの自分”を受け入れたエルサと、明るいキャラクターが持ち前のアナは、仲間たちに囲まれて幸せな毎日を過ごしていた。そんなある日、エルサにしか聞こえない不思議な歌声により、姉妹は未知の世界へと導かれる。それは、エルサの魔法の力の秘密を解き明かす冒険の始まりだった。姉妹は仲間のオラフやクリストフとともに、数々の試練に立ち向かっていく。
(出典元:映画.com)
映画『アナと雪の女王2』ネタバレ感想
素晴らしき映像美
面白かった!…けどぉ…というのが率直な感想。悪くはないんだけど前作は超えてないよね、という。前作がとっても面白かったので、続編が微妙な感想になってしまうのは仕方のないことだし、映画ではよくあることで。
でも良かったところもいっぱいあって。
まず、前作に引き続き、映像の美しさが抜群。特にエルサが不思議な歌声に導かれて城を飛び出し『イントゥ・ジ・アンノウン』を歌いながら魔法を繰り出すシーンは圧巻。松たか子さんの美しい歌声と雪の結晶が舞い散る美しい魔法が融合されたシーンは鳥肌モノだったし、ずーっと観ていられる、ずーっと観ていたいと思わせるほどの素敵な映像で。
ちなみに僕は前作の主題歌『レット・イット・ゴー』より本作の主題歌『イントゥ・ジ・アンノウン』の方が好み。不思議な歌声に呼応する壮大でミステリアスな曲の雰囲気が本作にピッタリで。そしてなにより「未知の旅へーーーーーーっ!」ってそのフレーズだけエンドレスで歌いたくなる感じも好き。
<水>が絡んだシーンも美しくて良かった。エルサとバトルを繰り広げる馬の形をした水の精霊=ノックとのシーンは美しくて迫力があって良かったし、ダムが崩壊して水がアレンデールに流れ込んでくるシーンの迫力も抜群。水をアニメーションで表現するのは難しいって聞いたことがあるんだけど、かなり時間をかけて制作したんだろうなぁなんて思わせるほどの完成度の高い<水>のシーンは印象的。
で、<水>のシーンとはちょっとズレるかもしれないけど、川で眠っている巨大な地の精霊=アース・ジャイアントの横を、氷のボートに乗ったアナとオラフが通り過ぎるシーンもドキドキして良かった。僕の隣に座っていた娘は、口を押さえてそのシーンを観ていました(笑)。アース・ジャイアントの鼻の穴に入りそうな緊迫感のあるシーンも面白かった(←この危機を招いたのはエルサのせいでもあるということを伝えておきます)。
エルサの逞しい姿
逞しいエルサも良かった。
トカゲみたいな火の精霊=ブルーニが森に点けた火を、手からビームを出すかのように魔法で消しまくるエルサなんてアベンジャーズに入れるんじゃないの?っていうくらい躍動していてめっちゃカッコいいの。スカーレット・ウィッチを彷彿とさせて、エルサならもしかしたらサノスと互角に戦えるかもって思えるくらい。鬼気迫ってたなぁ。
水の精霊=ノックとのバトルシーンもエルサの凄みが感じられてね。荒れまくる海に跳ね返されたり、暴れまわるノックに乗ろうとするけど振り落とされたり、大苦戦するんだけど最後にはノックを乗りこなすエルサの根性は良かった。前作でも感じてたけど、エルサって結構気が強いんだよね(個人的には気が強い女性は嫌いじゃない←どうでもいい)。ノックとのバトルシーンはエルサらしさが出ていて良いシーンでした。
逞しいのはいいけど、ちょっとそれはダメなやつぅ〜っていうシーンも。先ほどちょっと書いたけど、エルサがひとりでアートハランに行くのは危険!だから私もついていく!って言うアナに不意打ちをしてオラフと共に氷のボートに乗せて川へ流すというなかなか酷いこともするんです(かなりエグい)。
滝からは落ちるし、アース・ジャイアントが眠る川を通過するし、かなり命の危険に晒されるの。アナを心配するあまりにとったエルサの行動なんだけど、やり過ぎ(笑)。でもスピード感&緊迫感があって、ドキドキして面白いシーンではあったけどね。
悪いのはルナード国王=アナとエルサのおじいちゃん
良かった点はいっぱいあった。間違いなく。でもね、どうしても乗れなかった理由があって。
なぜエルサが魔法を使えるのか。
アナとエルサのおじいちゃん=ルナード国王の暴挙が原因なんだもの。
アレンデールのルナード国王がノーサルドラを裏切った→森の精霊怒る→争いごとを治めて精霊たちの怒りを鎮めるためにエルサは魔法を授けられた…っていう流れ。
エルサが魔法を授けられたから、エルサは自分の魔法のことで苦しみ、エルサの魔法の秘密を探る旅に出た両親(アグナル国王&イドゥナ王妃)は死んじゃった。負の連鎖ってやつ。
全ての元凶はアナとエルサのおじいちゃんだったのがちょっとね…。最終的に孫のエルサが尻拭いした感が拭えなくてちょっとね…。
いやね、ルナード国王の暴挙があったからアナとエルサの両親が出会ったわけで、2人が出会ったからアナとエルサは生まれたわけで。そういった意味ではルナード国王の暴挙は必然でもあったとは言える。
でもね、アレンデールとノーサルドラが友好関係を築いていれば、アグナルとイドゥナは普通に出会って普通に結婚して普通にエルサとアナが生まれて幸せに暮らしましたとさ…ってなった可能性もあったわけで。そう考えるとルナード国王の暴挙は看過できない。ダメでしょと。
実はね、アナやエルサの主人公側に否がある展開は個人的には嫌いじゃないし面白いとは思ったの。この展開悪くない!って思ったの。でも、否があったとしても、それならそれで何かしらの正義があって欲しかったなと。魔法の森がいまいち信用ならなかったとかノーサルドラ人を支配したかったとか、そんなルナード国王の個人的な理由じゃなくてさ(←ルナード国王が暴走した理由ってこんなところだよね?)。
ルナード国王が暴挙に出た理由が、あぁなんかルナード国王の気持ちわかるわ、とか、そりゃノーサルドラ人が悪いわ、とか、もう少し同情の余地があれば僕のアナ雪2の評価も変わったのになぁ…なんて(遠い目で)。
感動的なラスト
ラスト。ダムを決壊→水が大放流→エルサが魔法で水を止めるシーン。これは良かった。
水には記憶がある、というのが本作では要所要所出てきて。ダムの水にも記憶があるはずで。アレンデールとノーサルドラの友好の証だったダムの水にはネガティブな記憶があるはずで。そのネガティブな記憶を持っているダムの水がアレンデールに流れ込むんだけど、その水をエルサが受け止めるという、過去を清算するのではなくてアレンデールの女王として全ての罪を受け止める、というシーンには感動。エルサの覚悟が感じられてとっても良かった。
で、責任を取って…というわけではないと思うけど、エルサが母の故郷であるノーサルドラの女王になる展開も素敵。第5の精霊としての役割を果たしたエルサに感動。
まとめ
魔法の森の真実に迫っていくうちに、アレンデールの過去やエルサの魔法の秘密や両親の死の真相が判明するという、前作と違ってかなり重くて複雑な展開は、個人的には嫌いじゃない。
映像は前回同様に相変わらずの美しさ。4つの精霊が暴れまわったので、その分映像の迫力は前作よりも本作の方があったかなという印象。
だけど、全ての事の発端はアナとエルサのおじいちゃんであるルナード国王の暴挙のせいだったとわかって、個人的には乗れなくて少し冷めちゃった感は否めなかった…。
極論だけど、エルサが魔法を使えるようになってしまったのはおじいちゃんのせいだから。本作はそのおじいちゃんの尻拭いさせられたエルサの物語だから。極論だよ。
作品全体として悪くなかったけど(娘も楽しかったみたいだし)、ちょっとスッキリとしない感じで、心の底から面白かった!とは言えないかな。
アナ雪3があるのかどうかはわからないけど、次があるなら、心の底から楽しめる、そして明るい展開を期待したいと思います。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた。