映画『マスカレード・ホテル』あらすじ&感想!【ネタバレ】木村拓哉と長澤まさみのダブル主演!犯人は誰だ?
大人気作家・東野圭吾原作『マスカレード・ホテル』。木村拓哉と長澤まさみのダブル主演。その他、豪華俳優陣も出演!
『全員を疑え。犯人は、この中にいる。』
こりゃ、期待しかないでしょ。という事で、仕事で疲れた体に鞭打ち映画館に行ってきました!
がっつりネタバレしてるので、これから『マスカレード・ホテル』を見る予定の方は、この先に進んではなりませぬ…。
作品情報
公開日:2019年1月18日
監督:鈴木雅之
原作:東野圭吾
脚本:岡田道尚
製作:石原隆、木下暢起、藤島ジュリーK.、市川南
配給:東宝
上映時間:133分
キャスト
新田浩介:木村拓哉
山岸尚美:長澤まさみ
能勢:小日向文世
本宮:梶原善
関根:泉澤祐希
尾崎:篠井英介
稲垣:渡部篤郎
関根:泉澤祐希
久我:東根作寿英
川本:石川恋
田倉:鶴見辰吾
藤木:石橋凌
綾部貴彦:濱田岳
高山佳子:前田敦子
大野浩一:笹野高史
古橋:高嶋政宏
安野絵里子:菜々緒
館林:宇梶剛史
森川寛子:橋本マナミ
政治評論家:田口浩正
女装した男:勝地涼
栗原健治:生瀬勝久
片桐瑤子:松たか子
あらすじ
都内で3件の殺人事件が起こり、すべての事件現場に残された不可解な数字の羅列から、事件は予告連続殺人として捜査されることになる。警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介(木村拓哉)はその数字を解読し、次の犯行場所はホテル・コルテシア東京であることを突き止める。しかし犯人への手掛かりは一切不明のため、警察はコルテシア東京での潜入捜査を決断する。新田はホテルのフロントクラークとして犯人を追うことになり、コルテシア東京の優秀なフロントクラーク・山岸尚美(長澤まさみ)が彼の教育係に任命される。刑事として次々と現れる素性の知れない宿泊客たちの仮面を剥がそうとする新田と、ホテルマンとして利用客の仮面を守ろうとする尚美は幾度となく衝突を繰り返すが、共にプロとして価値観を理解し合うようになっていき、二人の間に不思議な信頼関係が芽生えていく。そんななか、事件は急展開を迎え、警察とホテルは追い込まれていく……。
(出典元:Movie Walker)
『マスカレード・ホテル』の見どころ
新田浩介と山岸尚美の掛け合い
ホテルマンとして潜入捜査する刑事の新田浩介。そして新田の教育係として指名されたフロントクラークの山岸尚美。この2人がそれぞれの立場を主張しながら、衝突しながらも信頼関係を築き、事件解決に向かう物語。
新田は事件を未然に防いで犯人逮捕を最優先するし、山岸は何よりもお客様第一。そりゃあ、衝突しますよねー。目指しているものが違うんだもの。
警察は疑うことが仕事で、ホテルマンは信じることが仕事。
お互いに憎まれ口を叩きながらも徐々に信頼関係を作っていきます。王道といえば王道ですけど、僕はこういう展開大好きです。第一印象は最悪な者同士が最終的にはリスペクトし合う感じ。男女の関係性の変化は大好物です(^_^)
全員が容疑者でターゲット
一流ホテル・コルテシア東京が連続殺人の4件目の犯行場所であるとわかり、犯行を未然に防ぐため、新田をはじめとした警察官たちがホテルマンになりすまして潜入捜査することに。
過去3件の連続殺人事件の共通点は、次の犯行場所を示す『数字』の犯行メッセージが残されていたことだけ。それぞれの事件の殺害方法も被害者にも共通点が無いんです。犯人に繋がる証拠や手掛かりがまったく無いんです。
4件目の犯行場所(になるであろう)コルテシア東京の宿泊客やホテル関係者たち全員が犯人である可能性もあるし、被害者になる可能性もあるんです。
絶対に面白くなる展開だと思うんですが(実際面白かったんですが)、僕が思っていたのとはちょっと違いました…。
思っていたのと違う展開
僕は怪しいワケあり客(あるいはホテルマンたち)がホテル内でそれぞれに怪しい動きをしたり、怪しい言動を発したり、伏線を感じながら見ている僕たちも犯人を推理するような展開かと思ってましたが、違いました(そこはちょっと残念)。
確かに怪しいワケあり客が次から次へと登場するんですが、怪しいワケあり客それぞれにエピソードがあり、それを新田と山岸が絡みながら完結していく展開が続くんです。それはそれでいろんな物語が見られて面白かったんですけど、僕的にはちょっとまったりしちゃった感じがしました。
もしかしたらこいつが犯人か!?みたいな疑いではなく、明らかに事件と関係ないな…みたいな展開が多かったので、もう少しそれぞれのエピソードを後半にまで引っ張って、伏線を感じさせるような緊張感が欲しかったですねー。
でも、唯一緊張感のある客が現れます。
視覚障害を持った女性
そんな怪しいワケあり客の中で、唯一緊張感があったのは視覚障害を持った片桐という老婦人でした。新田は片桐が視覚障害者のふりをしている可能性を指摘し、山岸に注意しろと伝えます(確かに怪しい香りがプンプンします)。
部屋が騒がしい(霊がいる?)とか服のボタンが取れちゃったから探してくれだの何度も山岸を部屋に呼び出すんです。お客様第一の山岸はその都度丁寧に対応していきます。
そんな片桐老婦人は自ら視覚障害者のふりをしていたことを告白します。というのも、実は旦那さんが視覚障害者で、今度コルテシア東京に泊まりに来るので、その下見に、対応を試しに来たということなんです。山岸の対応も良く、素晴らしいホテルだと絶賛して帰っていきます。何だかほっこりするエピソードでした(僕もええ話やなぁって思いました…)。
が、後日コルテシア東京に片桐老婦人は再び現れます…。
連続殺人に見せかけた犯行
新田が栗原(生瀬勝久)という厄介な客に振り回されているとき、山岸とのふとした会話から1件目の殺人事件のトリックのヒントを得ます。元相棒の能勢刑事(小日向文世)の協力のもと、なんと犯人が逮捕されるんです!ん?これで一件落着??
んなわけない。意外な展開が待ってました。(新田の元相棒の能勢刑事が超重要人物!良い意味で)
なんと、3件の連続殺人事件は同一犯による犯行ではなく、全く別々の殺人事件だと判明します。そして、ここが重要。3件の連続殺人事件の犯人はそれぞれ違うけれど、犯人たちは『闇サイト』で繋がっていたんです。犯人同士で横の繋がりがあったんです。犯人同士が協力して、犯行現場に『数字』を残して連続殺人事件(同一犯)を装っていたんです。
ということは、4件目の犯行も全く別の犯人が存在することに。手掛かりが無いまま犯人逮捕を目指すことになります(きびし〜っ)。
しかーしっ!イケメンで頭の切れる新田は、この犯行予告を含め4件の連続殺人事件(A、B、C、Dとします)は、他の殺人事件(E)のカモフラージュとしてるのかもしれないと勘づくんです(天才か?)。
つまり、この4件の殺人事件を同一犯と思わせて、他のEという殺人事件を警察から遠ざける(関連付けさせない)目的があるんじゃないかと新田は勘づくんです(天才か?2回目)。
犯人確定
潜入捜査中の新田の指示のもと、都内の未解決殺人事件を洗っていた能勢刑事。すると、新田の読み通り、1件がヒットするんです。
そしてその頃、コルテシア東京では披露宴が行われてるんですね。でも、その新婦・高山佳子(前田敦子)にはストーカーの被害があるんです。4件目の犯行予告のターゲットは佳子で、犯人はそのストーカーだと警察は睨みます。
警察の読み通りにストーカー(勝地涼)が佳子の目の前に現れます。かなり緊迫した場面。僕もドッキドキしたと同時に「あぁ、実生活ではこの2人(前田敦子さんと勝地涼さん)は夫婦なんだよなぁ」なんて思っている間に、逃げるストーカーを新田が確保!一件落着!
と、思いきや、新田の携帯に捜査に進展のあった能勢から写真が送られてくるんです(能勢刑事の大ファインプレー!)。そこに写っていた人物は…
視覚障害を偽って宿泊に来た老婦人の片桐でした!
犯人は片桐瑤子。
どうやらこの捕えられたストーカーは片桐の仕組んだフェイクだったようです…。
狙いは山岸尚美!
片桐の写真を見て焦った新田は、急いでフロントに戻るものの山岸の姿はなく、山岸は片桐の部屋に行ったことがわかります。そう、時すでに遅し。片桐は再び宿泊客としてチェックインしていたんです。そして、部屋に山岸を呼んだんです。
犯人・片桐の狙いは山岸だったんです!
片桐が犯人っていうことにもびっくりしましたが、狙いが山岸だったことにはもっとびっくりしました…。
山岸尚美を狙った理由
本編にもさらっとエピソードとして出てくるんですが、過去に山岸は宿泊客のストーカーを追い返したことがあるんです。
でも、その対応が果たして良かったのか、今でも山岸の心に引っかかっていたようで。
そして、ストーカーとして山岸にコルテシア東京を追い返されたのが、片桐だったんですね。
片桐が妊娠したことにビビって逃げた男を追ってコルテシア東京に来たのにストーカーと間違われて追い返され、その後に流産してしまい、片桐は不幸のどん底に…(同情するくらいのエピソードですね)。
老婦人なのに妊娠??片桐は老婦人ではありませんでした。変装して老婦人を演じていたんです。
その復讐のために自分とお腹の子を捨てて逃げた男を殺害し、さらに山岸の殺害を目論んだんです。
片桐…というか、片桐役の松たか子さん。怖かったですよー。内に秘めた怒り、押し殺した怒りが怖かったです。大声で怒るより小声で怒る方が怖さが増すんですね。松たか子さんの演技がとっても良かったです!
逮捕への伏線
新田は片桐の部屋に行くものの2人(片桐と山岸)は発見できず。他の空室を探すものの発見できず…。
そして、片桐が山岸を拘束している部屋にたどり着くも、2人が身を隠している事に気付かずに新田は部屋を出てしまうんですねー。
新田が部屋を後にし、片桐は山岸に注射器で薬物(多分…筋弛緩剤?)を投与しようとするんです。山岸絶体絶命っ!!!
と、その時!新田が片桐を押さえるんです(ヒーローきたーっ)!片桐確保!
そう、新田は気付いていたんです。2人が身を隠していたことを。
なぜ、新田は気付いていたのか。ヒントは『ペーパーウェイト』です(多分)。部屋の『ペーパーウェイト』が正しく置かれてなかったんです。だから新田は部屋の異変を感じ取れたんだと思いますね。(本編ではその部屋に2人が隠れていることがなんでわかったのか、理由は語られていないので、僕の予想ということで)
本編の序盤からちょこちょこ『ペーパーウェイト』を正しく置き直す山岸のシーンが出てくるんです。事件解決に関係するんだろうなぁって気になってたら、ここで伏線回収されました。
まとめ
僕はミステリー要素を楽しみに期待して見たのですが、ミステリーというか、どちらかというと新田と山岸のバディ感に重きを置いた映画でした(原作もそうなのかな?)。ちょっと肩透かしを食らった感じが無きにしも非ずです(それでも十分に楽しめますが)。
豪華俳優陣が出演しているので、ホテルの華やかさと相まって、まさに素晴らしいエンターテイメント映画に仕上がってると思います。
木村拓哉さんはかっこいいし(個人的には若いキムタクより今のキムタクの方がかっこいいと思う)、長澤まさみさんも美しいし(個人的には今の大人の長澤まさみさんの方が断然好き)、松たか子さんは怖いし(個人的には怖い役の松たか子さんの方がゾクゾクして好き)…。
エロスなシーンもなく、血が飛び散るようなグロいシーンもなく、家族でも安心して?楽しめる映画です。オススメですよ。
でね、エンドロールに『明石家さんま(友情出演)』て出てたんですが…僕はどのシーンに明石家さんまさんが出演していたのかわかりませんでした。わかった方はぜひ教えて欲しいです(笑)
おまけ
パンフレット。豪華俳優陣が出演した割には…内容にもう少し力を入れて欲しかったです。木村拓哉さんと長澤まさみさん、そして鈴木監督のインタビューは載ってましたが、物足りない感じがしました。でも写真は美しくて良かったですよ。
パンフレットの物自体には力を入れてましたね。表紙にはコルテシア東京のロゴがエンボス加工(少し盛り上がらせる加工方法)されて印刷され、高級感のある仕上がりです。
丁寧に読まないといけない感じの作りになってます(笑)
ずらっと長々と書いてしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではでは。