映画『カメラを止めるな!』の感想と考察!【ネタバレなし…多分】口コミで異例の大ヒット!話題の低予算ゾンビ映画!
ゾンビ好きの皆さま。
お待たせいたしました。
映画『カメラを止めるな!』を見てきましたよ!
作品情報
公開日:2018年6月23日
監督:上田慎一郎
脚本:上田慎一郎
製作:ENBUゼミナール
上映時間:96分
キャスト
日暮隆之:濱津隆之
日暮真央:真魚
日暮晴美:しゅはまはるみ
神谷和明:長屋和彰
細田学:細井学
山ノ内洋:市原洋
山越俊助:山﨑俊太郎
古沢真一郎:大沢真一郎
笹原芳子:竹沢芳子
吉野美紀:吉田美紀
栗原綾奈:合田純奈
松浦早希:浅森咲希奈
松本逢花:秋山ゆずき
監督について
上田慎一郎監督。
1984年 滋賀県出身。中学生の頃から自主映画を制作し、高校卒業後も独学で映画を学ぶ。2010年、映画製作団体PANPOKOPINAを結成。現在までに8本の映画を監督し、国内外の映画祭で20のグランプリを含む46冠を獲得。2015年、オムニバス映画「4/猫」の1編「猫まんま」の監督で商業デビュー。妻であるふくだみゆきの監督作「こんぷれっくす×コンプレックス」(2015年)、「耳かきランデブー」(2017年)等ではプロデューサーも務めている。「100年後に観てもおもしろい映画」をスローガンに娯楽性の高いエンターテイメント作品を創り続けている。本作が劇場用長編デビュー作となる。
主な監督作:短編映画 「ナポリタン」(2016年)、「テイク8」(2015年)、「Last WeddingDress」(2014年)、「彼女の告白ランキング」(2014年)、「ハートにコブラツイスト」(2013年)、「恋する小説家」(2011年)、長編映画「お米とおっぱい。」(2011年)。
(出典元:『カメラを止めるな!』公式サイト)
過去に撮った上田慎一郎監督作の映画…残念ながら全く知りません。
でも様々な賞を獲得してきたみたいですね。
ポテンシャルは高いんでしょうね。(って偉そうだな…)
最近ちょこちょこテレビに出演されてるので、上田慎一郎監督をテレビで見た方もいらっしゃると思います。
ゆるい感じというか身近な感じというか。テレビで見る限り、宮藤官九郎さんみたいな雰囲気だなって感じました。
案外しっかりと芯を持った方のように感じたので、この先も王道ではなく、変わった路線の攻めの映画を撮ってくれそうな楽しみな監督さんだと思います!
あらすじ
ゾンビ映画撮影のため、山奥にある廃墟にやってきた自主映画のクルーたち。監督は本物を求めてなかなかOKを出さず、ついに42テイクに至る。と、本物のゾンビが現れ撮影隊に襲いかかった。次々とクルーの面々はゾンビ化していくが、監督は撮影を中止するどころか嬉々として撮影を続行。37分ワンシーン・ワンカットで描くノンストップ・ゾンビサバイブムービーを撮った彼らとは……。
(出典元:Movie Walker)
ここに注目!『カメ止め』4つのポイント!
冒頭37分間のワンカット撮影に注目しろ!
ゾンビ映画といえば…
- 突然ゾンビ登場
- ゾンビが人間を追いかける
- 人間が叫びながらゾンビから逃げる
- 人間がゾンビになる
- 人間が怯えながらもゾンビと戦う
- ゾンビのエグい殺され方(もともと死んでるんですけど)
- 血しぶき
この辺が定番でしょうか。
冒頭37分間のワンカット撮影に全部入ってます。
ちなみにワンカット撮影とは長回しとも呼ばれます。
だいたいの映像作品は、様々なカットを撮影・編集して連続したシーンに見せるんです。が、編集によるカット割りをしないで、ひとつながりで撮影する技法をワンカット撮影といいます。
つまりこの映画『カメラを止めるな!』の冒頭シーンは「スタート!」と撮影が始まってから「カーーーーット」って言われるまで37分間撮り続けたんですね。
カット割りの撮影より、かなり大変だったと想像するに難くないですよね。
逃げたりお追いかけたりとあっちこっち動くわけですよね、人間もゾンビも。と同時に、人間とゾンビ以外の撮影スタッフなどの裏方さんもあっちこっち動くわけです。
スタッフさんたちはその間に、血しぶきなどの演出も入れるんです。カメラに映らないように。
かなり緻密な計算がされたと思います。
テレビを見てゆるい感じを受けた上田慎一郎監督ですが、撮影はゆるく撮ってないなって感じました。
違和感、変な間を覚えておけ!
『カメラを止めるな!』はゾンビ映画を撮っていたクルーがゾンビたちに襲われる話なんですが(ネタバレになるかな?ここまではイイよね?)、僕はほとんど情報を入れずに見に行きました。
正直この冒頭37分間のワンカット撮影シーンを見て、確かに凄いんだろうけど、なんでそこまで人気が出るのか疑問を持ちながら見てました。
所々に違和感があるんです。
変な間があったり、変な動きがあったり。なんかゆるいなーって感じ。B級感ありありで、特別面白いと感じなかったし…。
でも「??」みたいなシーンが、映画の後半で見事に回収されます。
「??」みたいなシーンを覚えておくと本編後半に向けてさらに楽しく見られます。
最後の最後に感動しろ!
ゾンビ映画やホラー映画って、最後の最後は生き残ってホッとして終わるイメージがありますよね。
この映画、ホッとしないで最後の最後に感動します。
特に子を持つ親はホロっとするかもしれません。ちなみに僕はホロっとしました。
もちろん最後のシーンにも伏線がありますので、見るときは要チェックですよー。
最後まで席を立つな!
エンドロールで席を立つ人も、この『カメラを止めるな!』では最後まで見てから席を立ってくださいね。
これはエンドロールも含めて1本の映画です。
うーん、言っていいのか微妙ですが…この映画、「冒頭37分間のワンカット撮影」「本編」「エンドロール」と3度楽しめます。
得した気分すらあります。
まとめ
自分が見た映画で、面白かったものは家族や友人に薦めたくなりますが、面白いって感じるかは人それぞれだし…って思ったりして、僕は実際には薦めなかったりするんですね。
でもこの『カメラを止めるな!』は家族や友人だけではなく、通りすがりの人にもお薦めできる万人に受ける映画だと思います。大げさではなくて。
まだ見てない方は絶対に見た方がいいですよー!
ネタバレしたら面白さ半減…8割減、いや9割減になるので詳しくは書けませんが
まだ見てない方は絶対に見た方がいいですよー!
上田慎一郎監督はこれで一気に有名監督の仲間入りです。大げさではなくて。
そして日本映画の歴史に名を刻む映画だと思います!大げさではなくて!
今年の紅白歌合戦の審査員席に座っている上田慎一郎監督が見えます(笑)
おまけ
パンフレットのご紹介。
- 水道橋博士さんのレビュー
- 映画監督・俳優・脚本家さんなど著名な方々の絶賛の声
- 人物相関図
- 上田慎一郎監督手書きの見取り図(これイイ!)
- 制作過程
- キャスト座談会
- スタッフ座談会
- 撮影前の決定稿
などなど…内容盛りだくさんです!
ちょっと気になるのが、低予算で製作された映画なだけに、パンフレットにお金が回らなかったのか…紙が薄いっ!
逆に低予算感を出すために狙って薄い紙で作ったのなら、なかなかの策士ですねー。
以上、映画『カメラを止めるな!』の感想と考察でした!
最後まで読んでいただきありがとうございました!