テレビアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』【第5話感想】一係前任監視官・来良(きら)登場!鍵は梓澤廣一とヘヴンズリープか?
テレビアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』第5話!
内容が複雑になってきて、新たな登場人物の名前も複雑で(入国者の名前に漢字とカタカナが混じっているので誰が何者なのか覚え辛いんス…)、いろんな意味で一気にギアが上がっておじさんの頭がショートしそうになった第5話。一度観ただけで理解できたあなた、天才ですよ。
では、いってみましょう。
※詳しい解説等は他の優秀な考察サイトさんにお任せして、ここでは僕の感想を自由気ままに垂れ流しておきます。
予告
あらすじ
天馬から渡された名刺には、狐のマークと「梓澤廣一」の名前があった。一係前任監視官・来良と面会するため潜在犯隔離施設を訪れた炯は、もう一人の前任監視官・伏瀬の事故死に〈狐〉が関与していると聞く。色相を保ったまま犯罪を行う組織〈狐〉は公安局にもいる――灼と炯は、〈狐〉に繋がる梓澤という男を調べ始める。 後日、東京・三郷ニュータウン。入国者の宗教活動が全面解禁となる信仰特区が誕生した。特区では宗教関係者が集うPRイベントが開催されていたが、その会場を狙い、腹に爆弾を埋め込んだ男の自爆テロが発生する。状況から、事件は信仰特区絡みであり首謀者は別にいると推測した一係は、特区反対派の重要人物から調査を始める。 対象は難民弁護官のテレーザ陵駕、ニュータウン工場労働者の顔役であるジョセフ・アウマ上人、そして自爆犯も信者だった公認宗教団体〈ヘヴンズリープ〉教祖代行であるトーリ・アッシェンバッハ。それぞれに引っかかる点はあるものの、色相はクリアで事件関与の証拠までは得られない。一方、イベントに出席していた、特区賛成派唯一の生き残りである入国管理局オブザーバー、久利須=矜冶・オブライエンの病室で、二度目の爆破事件が発生する。
(出典元:サイコパス公式サイト)
登場人物(声の出演)
公安局刑事課一係
慎導灼(梶裕貴)
公安局刑事課一係の監視官。24歳。
特A級メンタリストであり、高度な共感により精神的ボーダーラインを越境し追跡対象者になりきる。明るく飄々としていて、誰にでも物怖じしないポジティブな性格。過去の事件が原因で、父親の車でしか熟睡できない。
炯・ミハイル・イグナトフ(中村悠一)
公安局刑事課一係の監視官。24歳。
ロシア系移民の二世で帰化準日本人。幼少期は海外の紛争地帯で育つ。軍事訓練を受けており、格闘・射撃・解析技術に優れた元兵士。正義感が強く生真面目な性格だが、家族のことでは熱くなりやすい一面も。既婚者であり、妻は同じロシア系移民の舞子・マイヤ・ストロンスカヤ。
雛河翔(櫻井孝宏)
公安局刑事課一係の執行官。25歳。
一係の中では一番の古株だが、内向的で人付き合いが苦手な性格で、天馬や入江にはよく絡まれている。鬱病を患った経験から薬物依存になりドラッグバイヤーをしていたが、顧客が命を落としたことで潜在犯となる。元ホロデザイナーでもあり、その知識や技術を生かし捜査に貢献している。
廿六木天馬(大塚明夫)
公安局刑事課一係の執行官。55歳。
荒々しい性格で、やられたらやり返すファイタータイプ。他の執行官たちのリーダー的存在として振る舞い、配属される監視官を試すような態度を取る。
入江一途(諏訪部順一)
公安局刑事課一係の執行官。32歳。
馴れ馴れしく悪意ある軽薄さで人に接するが、優しい一面も持つ兄貴肌。
如月真緒(名塚佳織)
公安局刑事課一係の執行官。26歳。
他の執行官たちとも馴れ合わないクールな性格で、職務は適切に遂行するものの基本冷めたスタンスを取る。
唐之杜志恩(沢城みゆき)
公安局総合分析室の分析官。35歳。
情報収集・解析の面から刑事課一係の捜査活動をバックアップする。鑑識ドローン、高機能小型ドローン(通称ダンゴムシ)などを駆使し、ときには違法ハッキング行為を行うことも。執行官同様、潜在犯でもある。
霜月美佳(佐倉綾音)
公安局刑事課課長、統括監視官。24歳。
〈シビュラシステム〉の適性判断により、最年少で厚生省公安局に入局。刑事課一係の監視官として数々の難事件の捜査に関わってきたが、現在は刑事課を統括しており、現場からは一線引いている。
常守朱(花澤香菜)
元・公安局刑事課一係の監視官。28歳。
自らの信じる正義を貫き、過酷な事件をいくつも乗り越え一係をまとめていた。ある事件により、現在は勾留中の身となっている。
外務省行動課
狡噛慎也(関智一)
外務省行動課特別捜査官。36歳。
元・厚生省公安局刑事課一係の執行官。
海外へ逃亡し、傭兵として放浪生活を送っていたが帰国。
高い戦闘技術と強靭な肉体を誇り、元刑事らしい知性と正義感も持ち合わせる。
宜野座伸元(野島健児)
外務省行動課特別捜査官。35歳。
元・厚生省公安局刑事課一係の執行官。
冷静な判断力と観察眼、包容力で一係を支えていたが、現在はフレデリカのもと、主に国外に関する事件を追っている。
須郷徹平(東地宏樹)
外務省行動課特別捜査官。30歳。
元・厚生省公安局刑事課一係の執行官。
実直で生真面目な性格。外務省に籍を移し、宜野座らと共に国際犯罪に関する事件を追っている。
花城フレデリカ(本田貴子)
外務省行動課課長。36歳。
開国に向けた動きを予見し、外務省内に部隊を新設。
危険度の高い国際犯罪対策チームとして行動課を率いる。
ビフロスト
法斑静火(宮野真守)
〈ビフロスト〉のコングレスマン。32歳。
常に冷静沈着であり、その思考は柔和な笑みに隠され窺い知ることはできない。唯一の癒しは飼っている愛犬。
代銀遙熙(中博史)
〈ビフロスト〉のコングレスマン。77歳。
策謀を巡らせ、頭脳戦に興じる老獪な紳士。
新たに加わった静火の反応を楽しむ。
裁園寺莢子(田中敦子)
〈ビフロスト〉のコングレスマン。48歳。
浮世離れした妖艶な美女だが、その言動にはサディスティックな一面が垣間見える。
その他
梓澤廣一(堀内賢雄)
〈狐〉を使った事件のプランメーカー。46歳。
様々な肩書きを持つ、捉えどころのないニヒリスティックな中立者。
事件に迫る一係の前に次々と罠を仕掛けていく。
小畑千夜(矢作紗友里)
梓澤の協力者。23歳。
梓澤が設計した事件のサポートを行う優秀なクラッカー。仕事は適切かつ迅速に行うが、梓澤にはいつも口汚く悪態をついている。
六合塚弥生(伊藤静)
フリーランスのジャーナリスト。30歳。
元・厚生省公安局刑事課一係の執行官。
サイコパス良化により社会復帰し、現在は公安局と捜査コンサルタント契約を結んでいる。
(出典元:サイコパス公式サイト)
『PSYCHO-PASS3 サイコパス3』第5話感想
一係前任監視官・来良(きら)の話
ちょこちょこ話に出てくる前任監視官事故死事件。全貌とまではいかないけど、かなり重要なワードが出てきたり、ここまでの一連の事件の繋がりなど、色々なことがわかりましたね。
当事者である潜在犯隔離施設送りになった一係前任監視官・来良の話によると、当時捜査していた密貿易事件の被疑者が事故死したと。その被疑者が最後に会っていたのが梓澤廣一だったと。でも事故死と梓澤との関係は認められなかったと。その事故の原因は整備ミスで、<狐>が絡んでいたことを突き止めたもう1人の前任監視官・伏瀬(ふせ)が事故死したと。
なるほどー。事故死した前任監視官の伏瀬は<狐>までたどり着いていたということは、かなり優秀な監視官だったんですね。どのような経緯で<狐>にたどり着いたのか興味深いです。
そして気になるのが、この前任監視官事故死事件に常守朱はどのような形で関わっていたのかということ。現執行官は常守朱のことをあまり知らないみたいだから、この事件の前にすでに幽閉されていたと思われますね。かといって無関係ではないはず。今回を除くと残り3話なんだから、そろそろ常守朱の過去編を描いてくれないと。サイコパスファンの色相が徐々に濁り始めてますよ。
梓澤廣一はラスボスか?
梓澤は前任監視官事故死事件にも絡んでいるとは…想像以上に真っ黒ですね。さらに今回、些々河は事故死しちゃったし(梓澤が絡んでると思われる)、前回は榎宮も事故死(?)しちゃったし(ほぼ梓澤が殺したようなものだけど)、とにかく自分の身を脅かすものは事故死で片付けるゲスい男みたいですね。おそらく伏瀬に対しても直接は手を下さないで、命を落とすように選択をさせてるんでしょうね。
そして、梓澤は職を転々として尻尾を掴ませなかったり、自分が直接手を下さないで事件を起こしたり、何となく伊藤計劃さんのSF小説『虐殺器官』を思わせる展開が悲劇的なラストを想像させて…ちょっと今からドキドキしてます。灼がイグナトフを、あるいはイグナトフが灼を、死に追いやる展開が待ってそうで…。
梓澤がここまでのやり手とは思わなかったです…。もしかしたらラスボスの可能性もあり得ますねー。(オバタちゃんも気を付けないと殺されちゃうぞ!)
怪しさ満点のヘヴンズリープ
そして密貿易という重要なワードが出てきました。今回登場した胡散臭い公認宗教団体<ヘヴンズリープ>も密貿易をしてるんじゃないかと一係は怪しんでますからね…いったい何を取引しているのか。前任監視官の伏瀬たちが捜査していた密貿易事件との繋がりが気になりますね。
この<ヘヴンズリープ>、信者が爆弾テロを起こしてるのにすっとぼけたりして、間違いなくクロだと思うんだけど、問題なのは、国が公認している宗教団体ということなんです。厚生省にも多数の信者がいるらしいから、公安も下手に動けないというかなり面倒な宗教団体。国絡みの悪党って可能性も十分にありますね。(っていうか濃厚だと思うけど…。)
で、<ヘヴンズリープ>の胡散臭い雰囲気が、どうも劇場版サイコパス3部作『罪と罰』に登場した潜在犯隔離施設<サンクチュアリ>に似ているんです。
<サンクチュアリ>では、潜在犯を薬物と催眠療法で色相をコントロールしてある事件を引き起こすんだけど、<ヘヴンズリープ>の信者が爆弾テロを起こしたり、信者たちの洗脳されてそうな穏やかな顔付きを見ると、同じ事をされてるんじゃないかと思えて。かなり怪しい。
<ヘヴンズリープ>って、色相を安定させる麻薬的な薬を密輸してるんじゃないかな(って僕の勝手な薄っぺらい推測)。今回の爆弾テロ犯に薬を飲ませれば色相がクリアのまま会場に入れるし、バックにいる厚生省のお偉いさん方も色相は常にクリアにさせたいはずだし、そして何より<狐>は色相を保ったまま犯罪を犯す組織ということだし、薬物によって色相を保ってる可能性はあり得そうですよね。
狐は公安局にもいる
一係前任監視官・来良が去り際に言った「<狐>は公安局にもいる」というセリフも気になりますね。
え、お前が!?みたいな、内部に裏切り者がいるってパターンは結構僕好み。もう第5話ですからねー。そろそろビッグサプライズが欲しいところですね。
公安局の<狐>はおそらくすでに登場済みのキャラクターだと思うんですよね。裏切り者の筆頭は如月かな。梓澤を知ってるみたいだし、今回も<狐>の誰かから花(?)を贈られていたし。口元に笑みを浮かべてたようにも見えたし。入江や廿六木はフィーチャーされた回があったけど、如月はまだ何もないですからね。んー、でも如月だと小物すぎるかな…。
で、実は唐之杜志恩もちょっと怪しいと感じていて。<狐>の内通者としていちばん適してるし(常にひとりでいるし)、今回灼との会話で変な間があったように感じたんですよね。気のせいかもしれないけど…。エンディングの最後も志恩で終わるから何かあるのかなぁと(考えすぎか?)。サイコパス1期のメンバーが<狐>だったらショックなので、僕の推測が外れることを祈りますが。
公安局の<狐>が誰であれ、えぇーっ!お前が<狐>だったのかぁー!みたいな意外性のある人物を期待したいですね。
(局長が<狐>だったら…普通過ぎてつまらないからソレハヤメテホシイ。)
まとめと今後の展開
前任監視官事故死事件に梓澤が関わっていることがわかったり、怪しげな宗教団体<ヘヴンズリープ>が外国から何かを密輸していることがわかったり、ちょっとずつだけど物語は進んでる感じはしますね(ホントにちょっとずつだけど…)。でも、まだ点と点といった感じで、線になってないんですよね。繋がりがいまいちわからない。(特にビフロストの立ち位置がまだわからない…ただのギャンブラーってことはないよね?)
で、今回、梓澤が出島に行っていたり、爆弾テロの首謀者とされているテレーザ陵駕は出島の難民保護団体の代表者であったり、灼も父・慎導篤志の仕事の関係で出島に住んでいたことがあったりと、とりあえず出島に物語の鍵になる何かがあるみたいですね。近々舞台は出島に移されるのかな…。とすると、外務省行動課のメンバーの出番が増えるかもしれないですね。来週には再び狡噛慎也の登場があるかもしれないですねー。
まだまだ謎はいっぱいあるし、余計なお世話かもしれないけど、残り3話で決着がつくのか心配。サイコパスを見てる方は薄々感じてると思うけど、劇場版に続きそうな匂いがプンプンするわ…。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた。