ビボログ!

Over40おじさんデザイナーの備忘録なブログ

映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』【ネタバレ感想】ジョン・ファブローが最高!腹が減って元気が出る傑作映画!

f:id:o40-designyu:20200606163703j:plain

 

オーナーと対立し、評論家に酷評され、一流レストランを辞したシェフがフードトラックで復活するハートフルコメディ。腹が減って元気が出る傑作。

 

95点。

 

では、いってみましょう。

 

 

f:id:o40-designyu:20200606164113j:plain



 

 

作品情報

公開日:2015年2月28日

監督:ジョン・ファブロー

脚本:ジョン・ファブロー

制作国:アメリカ

上映時間:115分

配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

 

 

キャスト

ジョン・ファブロー

ソフィア・ベルガラ

ジョン・レグイザモ

スターレット・ヨハンソン

ダスティン・ホフマン

オリバー・プラット

ボビー・カナベイル

ロバート・ダウニー・Jr.

エイミー・セダリス

エムジェイ・アンソニー

 

 

あらすじ

ロサンゼルスの有名レストランで総料理長を務めるカールは、口うるさいオーナーや自分の料理を酷評する評論家とケンカして店を辞めてしまう。心配する元妻イネスの提案で、息子パーシーを連れて故郷のマイアミを訪れたカールは、そこで食べたキューバサンドイッチの美味しさに驚き、フードトラックでサンドイッチの移動販売をすることを思いつく。カールはイネスやパーシー、仲間たちの協力を得て、マイアミからニューオリンズ、ロサンゼルスへと旅を続けていく。

(出典元:映画.com)

 

 

映画『シェフ  三ツ星フードトラック始めました』ネタバレ感想

おいしい傑作映画

 

人生で5本の指に入る傑作に出会いました。2015年(5年前)に公開された作品。こんな素敵な映画の存在を今まで知らなかったなんて僕のバカ。

 

映画のタイトルに「シェフ」という言葉が入ってるくらいですからね。全編に渡って出てくる料理がすべておいしそうで食欲をそそるんですよ。圧巻のシズル感。空腹時に鑑賞したら絶対にお腹が鳴ります。っていうか鑑賞後は絶対にご飯を食べたくなります

 

そんなシズル感たっぷりの料理を作るのが監督&脚本&主演のジョン・ファブロー。もうね、ジョン・ファブローのシェフっぷりが最高

 

太い腕、太い指をしたぽっちゃりおじさんが料理する姿がなんとも愛らしくて素敵でね。ぽっちゃりさんが作った料理っておいしそうに見えません?なんて言うのかな…お相撲さんが作るちゃんこ鍋は絶対においしいはず!っていう、食べたことないくせに確信できる雰囲気が漂っているといいますか…(わかります?)。

 

料理のシズル感とジョン・ファブローのフォルムを含めたシェフ感が相まって最高においしい映画が出来上がりましたとさ。

 

 

 

主人公カールのプライド

 

ぽっちゃりしたカールのシェフっぷりも良かったけど、シェフとして見せたプライドが個人的にはツボでした。

 

定番メニューを提供したいレストランオーナーのリーバ(ダスティン・ホフマン)と新たな料理にチャレンジしたいカールのぶつかり合いという、よくある対立構造なんだけど、デザイナーの僕にもちょっと心当たりがあるんですよね。

 

デザイナーとしては常にお客さんに飽きられる恐怖を感じているし、何か新しいものを提供したい気持ちってあるんですよね。いくらお客さんが定番を望んでいても、角度を変えて「こんなデザインもありますけど、いかがですか?」みたいな新しい提案はしたい。

 

もちろんお客さんに望まれる定番を出したい上司の気持ちもわかるけど、同じクリエイター(シェフもクリエイターだと僕は思う)としてはカールの気持ちに1票なんですよ。新しいものにチャレンジしたいんですよ、クリエイターって。

 

SNSで自分の料理をクソミソに評価した評論家ラムジー(オリバー・プラット)に対して「この料理にどれだけ手間暇かけて作ってるのかわかってるのかボケェ!」って怒りをぶつけるシーン。これは正直うらやましかったな。

 

だって、自分の料理に圧倒的な自信があるから怒ることができるわけでしょ。できそうなんだけどなかなかできない。僕がお客さんにデザインをクソミソに言われても「このデザインの良さがわからんのかボケェ!」なんて激怒できないもの。

 

怒ることがいいとは思わないけど、自分の料理に自信や誇りを持っていることの裏返しでもあるわけで。ズレた感覚かもしれないけど、激怒したカールを羨望のまなざしで見てしまいました。(良くも悪くも自分の感情を吐き出せる人間に強い憧れがあるワタクシ。)

 

ちなみにこのいけ好かない評論家ラムジー。実はラストにカールのフードトラックの前に姿を現わすんだけど…かなり感動的なことが起こります。めっちゃ気持ちいいです。ご自分の目で観て確認してください(じゃあ、書くなよ)。

 

 

f:id:o40-designyu:20200606164253j:plain

 

 

フードトラックロードムービー

 

後半は笑えて泣けはしないけど心地よい多幸感たっぷりなフードトラックロードムービーが展開されます。最高。

 

すべてがうまく行き過ぎる感は否めないものの、そんなことが気にならないほどに主人公カール、息子パーシー、シェフ仲間マーティンら3人が楽しそうに作るキューバサンドはおいしそうだし、レストランのシェフを辞めるきっかけとなったSNSが今度は自分たちの武器となり集客にひと役買う展開はポップで面白いし、そして何より、フードトラックで旅することによって親子の確執→絆が深まるサイドストーリーが僕たちをハッピーな気持ちにさせてくれるんです!です!

 

フードトラックを始めるまでは親子関係がうまくいってなかったんです。カールは良くも悪くも仕事大好き人間なので、パーシーの相手は二の次になってしまう。

 

でも、フードトラックでの旅が、寝食を共にするという物理的な距離だけではなく、2人の心の距離も縮めてくれるんです。

 

一緒に買い出しに行ったり、パーシーが料理を手伝ったり、カールの苦手なSNSを使ってパーシーが集客したり…たり…たり…。

 

親子というより同志のような関係性が築かれていく過程が、とっても微笑ましくて心温まるんです。親と子でお互いを認め合う関係性って良いなぁ美しいなぁ…なんて羨ましく思ったり。子どもとはいえ、ひとりの人間として同じ目線で接することの大切さを感じて、なんか勝手に学んでしまいましたよ。

 

子ども扱いをしないことで、子どもって飛躍的に成長するし、親子の絆って深まるものなんだなって思いました。可愛い子には旅をさせろ精神って大事だな、と。

 

 

 

こんな人にオススメ!

 

腹が減って元気が出る作品なので、食欲不振の方、気持ちが落ちている方には特にオススメです。

 

鑑賞後はご飯食べて元気モリモリになること間違いなし!断言!

 

主人公カールはちょっぴりめんどくさそうだけど憎めなくてチャーミングだし、出てくる料理はすべておいしそうだし、登場人物はいい奴ばかりだし、フードトラックでの旅はワクワクするし、親子の絆が育まれていく展開は心が温まるし、そして最後は絵に描いたようなハッピーエンド。完璧。(唯一気になったのは、カールの元妻イネズがセクシーすぎるところか。)

 

ここまでハッピーな気持ちにさせてくれる映画は記憶にないです。大好き。

 

あぁ〜、キューバサンド食べたい。

 

おしまい。

 

 

 

映画『シェフ  三ツ星フードトラック始めました』をもっと詳しく知りたい方へ

 

お前の感想じゃよくわからん!と、不満をお待ちの方に朗報。

 

映画紹介サイト『MIHOシネマ』さんで、映画『シェフ  三ツ星フードトラック始めました』が詳しく紹介されているので、本作をもっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

 

mihocinema.com