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映画『PSYCHO-PASS サイコパス SS Case.2 First Guardian(ファーストガーディアン)』【ネタバレ感想】須郷徹平と征陸智己の重厚な物語

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映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』- 2019年劇場版サイコパス3部作の第2弾です!須郷徹平と征陸 “とっつぁん” 智己の物語。

 

最っっっ高に面白かったです!『Case.1 罪と罰』を完全に超えてきました。須郷と征陸の過去の物語なので少し地味なのかな?なんて思ってましたが…とんでもございません。

 

では、いってみましょう。

 

 

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作品情報

公開日:2019年2月15日

監督:塩谷直義

SSストーリー原案:塩谷直義

シリーズ原案:虚淵玄(ニトロプラス)

脚本:深見真

キャラクター原案:天野明

主題歌:凛として時雨「abnormalize - Remixed by MASAYUKI NAKANO」

制作:Production I.G

上映時間:60分

配給:東宝映像事業部

映倫区分:PG12

 

 

キャスト(声の出演)

須郷徹平:東地宏樹

征陸智己:有本欽隆

青柳璃彩:浅野真澄

大友逸樹:てらそままさき

大友燐:大原さやか 

狡噛慎也:関智一

宜野座伸元:野島健児

縢秀星:石田彰

六合塚弥生:伊藤静

唐之杜志恩:沢城みゆき

花城フレデリカ:本田貴子

常守朱:花澤香菜

霜月美佳:佐倉綾音 

 

  

あらすじ

常守朱が公安局刑事課一係に配属される前の2112年、沖縄。国防軍第15統合任務部隊に所属する須郷徹平は、優秀なパイロットとして軍事作戦に参加する。三ヶ月後、東京の国防省を無人の武装ドローンが襲撃する事件が発生。捜査のため国防軍基地を訪れた刑事課一係の執行官・征陸智己は、須郷と共に事件の真相を追う。

(出典元:映画.com)

 

 

『Case.2 ファーストガーディアン』のみどころ

謎の人物・花城フレデリカ

 

省庁間人事交流により外務省から公安局刑事課一係に出向してきた花城フレデリカ。訝しがる一係の面々。花城フレデリカの狙いは、軍事ドローンのエースパイロットであった須郷徹平を外務省にスカウトすることだったんです。

 

突然のスカウトに戸惑い、悩む須郷。

 

そして須郷の過去編へ…。

 

突然登場してきた花城フレデリカ。怪しい香りがプンプンしてました。敵なのか味方なのかはまだ判断できませんが、元軍事ドローンのエースパイロットとしての腕を見込んで須郷をスカウトしてるということは…近々、物騒な事件が起きそうな気はしますね。

 

 

 

須郷徹平の過去

 

沖縄の名護基地で国防軍第15統合任務部隊に所属し、軍事ドローンのエースパイロットとして、地上部隊を援護する『ファースト・ガーディアン』として、仲間からの信頼も厚かった須郷徹平。

 

SEAUn(東南アジア連合・シーアン)での極秘軍事作戦-<フットスタンプ>作戦に参加を命じられ、先輩の大友逸樹率いる特殊部隊を上空から援護する須郷だったが、作戦は失敗。須郷は救援物資を投下して帰還したが、特殊部隊は全滅し、大友は戦死扱いとなったんです。

 

その三ヶ月後、謎の武装ドローンによる東京・国防省ビル襲撃事件が発生。須郷は共犯の嫌疑をかけられ、公安局刑事課一係の征陸智己らが接触してきます…。

 

この2019年劇場版サイコパス3部作で、いつの間にか公安局刑事課一係に所属していた須郷徹平(僕のイメージですが…)。いったい何者?って思ってましたが、軍事ドローンのエースパイロットで、そして実直な好青年でした。チャラいところはなかったなぁ。

 

しかし<フットスタンプ>作戦に参加することで、須郷の人生は大きく狂ってしまったんです。色相が濁り、最終的に国防軍を退役することになるんです。こんな好青年が潜在犯へと堕ちる理由はかなりヘビーでしたよ。

 

 

 

征陸智己(とっつぁん)の登場

 

征陸のとっつぁんが帰ってきたよー!

 

国防省ビル襲撃事件で共犯の嫌疑をかけられた須郷に接触するために沖縄までやってきた征陸と青柳(二係の監視官)。

 

征陸はシビュラシステムによって潜在犯に認定されてしまった『伝説の刑事』。今作では派手な動きはないものの事件解決に向けて着実に捜査します。須郷の発言や態度で、須郷はシロだと判断するあたりも流石の洞察力、刑事の勘といったところでしたね。

 

それにしても、征陸が登場するだけで何となく画面が締まるというか、物語が締まるのは何でなんでしょ。安定感が増す感じ。役者さんで言うと…北大路欣也さんみたいな。外国の役者さんだと、モーガン・フリーマンみたいな(ちょっと違う?)

 

息子である当時監視官だった宜野座に怒鳴られて、「やれやれ」といった感じで受け流す征陸。第1期にはよく見られたこの親子のやりとりも懐かしくて微笑ましかったです。

 

 

 

懐かしのメンバーたち

 

今作『Case.2 First Guardian ファースト・ガーディアン』は時系列的には第1期サイコパスの数年前の話なんです。征陸のとっつぁんが生きてるんだから、そりゃそうか。

 

国防省ビル襲撃事件を追う征陸をはじめとする公安局刑事課一係のメンバーたちの活躍が再び見られて嬉しかったですねー。

 

SEAUnでの軍事作戦で戦死扱いとなったはずの大友逸樹らしき男を追う狡噛慎也と縢(かがり)と宜野座。

 

狡噛慎也の無茶する戦いっぷりはカッコイイし、宜野座は『Case.1 罪と罰』ではちょっと柔らかくなってましたが、この監視官時代の宜野座のツンツンした尖りっぷりも懐かしくて良かったです!

 

そして、なにより縢を見られたのは嬉しかったですねー。狡噛慎也を「狡ちゃん」って呼ぶんですよね、縢って。それを聞くだけでも泣けてきます(涙)。第1期でシビュラシステムの正体を知ってしまったために消されてしまいましたからね。彼のチャラついたキャラは第1期メンバーの中で良いアクセントになってました。今の一係はマジメキャラが多いので、少し面白味に欠けるんですよね…。

 

 

<フットスタンプ>作戦の真実

 

SEAUnでの極秘軍事作戦<フットスタンプ>作戦は失敗に終わり、須郷は救援物資を投下して帰還し、特殊部隊は全滅…ということだったのですが、真実は違って。

 

実は須郷が落とした救援物資は化学兵器だったんです(もちろん須郷は知らない)。SEAUnの反政府組織と味方である特殊部隊もろとも全滅させようとしたんです。上層部は特殊部隊を捨て駒として使ったんです。

 

なぜそんなことを?シビュラシステムをコントロールしている厚生省の一強になっていることに不満があり、SEAUn政府に加担し、外務省の権力拡大を狙って<フットスタンプ>作戦を決行したんです。

 

要は権力争いに須郷たちは巻き込まれたんです。ひどいっ!

 

須郷にとってはキッツい真実ですよね。知らなかったとはいえ、須郷は自分の手で特殊部隊を、そして先輩の大友を葬ってしまったんですから…。そりゃ色相も濁りますわ。そりゃ潜在犯に堕ちますわ。

 

その真実を知った須郷の先輩・大友逸樹の妻である燐(りん)が、復讐のために国防省ビル襲撃事件を起こしたんです(彼女は軍のドローン部隊のオペレーターだった)。そんな燐も国防省幹部で<フットスタンプ>作戦の命令を下した高江洲に返り討ちにあってしまうという悲劇の連鎖。

 

さすがにこんな卑劣な作戦を命令する奴は犯罪係数は上がってますよね。最後は征陸のとっつぁんがビシッと高江洲をドミネーターで執行してくれました。スッキリしたようなしないような幕切れでした…。

 

 

 

Case.3への伏線?もしくは…

 

話は現在に戻り、須郷は花城フレデリカに外務省への誘いを断るんですが、花城フレデリカはいずれ外務省に入ることになる…みたいなことをボソッと言うんですね。これはCase.3への伏線かな?と。もしくは…第3期への伏線??

 

次回のCase.3はいよいよ狡噛慎也が主役で登場します。舞台はSEAUn。花城フレデリカも登場するみたいですからね。何かの理由で、もしかしたら須郷は外務省に行ってしまうかもしれませんね。

 

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まとめ

冒頭にも書きましたが、最高に面白かったです!ある意味サイコパスっぽくないというか、人間ドラマが前面に出ていて、重厚感があってとっても良かったです!

 

須郷の過去を知ることで、須郷自身の魅力も伝わったし、そしてサイコパスという作品・物語自体に深みを持たせてくれました。

 

いよいよ3月8日(金)に劇場版の第3弾『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に』が公開されます。そして翌週の3月14日(木)にフジテレビアニメラインナップが発表されるらしいです。このタイミングでのラインナップ発表。深みを増したサイコパス…第3期サイコパスあるんじゃない?

 

www.o40-bibolog.com

 

  

おまけ(パンフレット)

内容はもちろんアップデートされてましたが、『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰』とフォーマットはほぼ同じでした。

 

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声優の東地宏樹さん(須郷徹平の声)のインタビューは載ってましたが、有本欽隆さん(征陸智己の声)のインタビューは載ってません…。というのも2019年2月1日に有本さんはお亡くなりになりました(もう征陸のとっつぁんの声が聞けない!涙)。インタビューを受けられないくらい具合いが悪かったんでしょうか。ご冥福をお祈りします。

 

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

ではまた。